査定土地

土地を査定する場合は、一物四価の指標があるので、ある程度の目安は出し易いです。一物四価とは公示地価・実勢価格・路線価・固定資産評価額のことです。

1.都市計画を確認する:土地を査定する場合、その土地をどのように利用できるかが査定の大前提となります。まずは都市計画を確認しましょう。

  【確認事項】

  ①建蔽率が60%・容積率が200%あれば土地を分割して狭小の3階新築戸建を建築できる可能性が高まります。

  ②最低敷地面積:せっかく建蔽率・容積率がよくても敷地の最低面積が多ければ土地は分割できません。

  ③地区計画・地区協定の有無:地区計画がある場合、最低敷地面積や、敷地の分割等が制限されている場合があるのでよく確認しましょう。

2.・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

3.路線価・公示地価・基準地価を確認する:公示地価・基準地価は市価の8~9割、路線価は市価の6~7割前後であることが多いです。

4.敷地と道路の関係を確認する:敷地と道路との関係によっては現に建物が建っていたとしても、再建築できない場合もありますので注意致しましょう。

 【ポイント】

 ①前面道路の幅員は4m以上あるか:前面道路の幅員が4mない場合、セットバックが必要となり、その分面積が減少するので不動産の価値も減少致します。※建て直しする以外の土地については、セットバックする必要がありません。

 ②建築基準法上の道路に接しているか:建築基準法上の道路に接していない場合、再建築が不可もしくは住宅ローンが承認されない場合もあるので注意が必要です。

 ③道路の所有者が誰か:一般個人であれば私道となり、国や自治体となれば公道となります。※認定路線がある道路は公道です。

 ④道路の種類は何か:・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

5.近隣新築戸建との比較:土地の査定価格に2,000万円プラスして、それが近隣の新築戸建の販売価格より高ければ、査定が間違っていることになります。

6.坪単価を確認する:周辺の相場が坪単価でどれくらいなのか確認しましょう。分からなければ先輩に聞いたほうが早いです。

7.土地の特性を確認する:土地の特性によって査定価格を増減します。

 ①・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ②南ひな壇:敷地の南側隣地が下がっているため、日当たりが良くなります。

 ③北側傾斜:北側に向かって下がっている土地は、敷地の南側に擁壁が来たり、隣家が一段高いところにあるため、日当たりが悪くなります。

 ④角地:角地の物件は道路に面している部分が多く、遮蔽物がないため日当たりがよく開放感があります。

 ⑤・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑥間口:間口が狭いと間取りに制限が出てくるため、マイナスポイントです。

 ⑦敷地延長部分:敷地延長の土地は延長部分の幅が3m以上あれば車も停められるため評価をそれほど下げなくても良いですが、2mや2.5mの場合はマイナスです。敷地延長部分には建物が建てられないため、評価できる査定面積を割引きます。

 ⑧駅からのアプローチ:駅から暗くて狭い道を通らなければならない、アップダウンがある場合はマイナスポイントです。

 ⑨住所:人気のある住所とそうでない住所がありますので注意しましょう。

 ⑩土地の大小:土地が大きいと総額の観点から安くなり、土地が小さいと高くなります。30~40坪が一番手頃で値段が高くなりやすい大きさです。

 ⑪分譲地:開発で分譲した土地は、一帯でのイメージ作りができており、町並みも優れているため、周辺のごちゃごちゃした町並みと比べて高くなります。

 ⑫・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑬嫌悪施設:ゴミ焼却場やゴミ置き場、反社会的勢力の事務所、鉄塔や送電線、幹線道路等の嫌悪施設が近くにあればマイナスポイントです。

 ⑭水はけ:原因は分からないが、水はけがあまり良くないという土地は気にするお客様がいるためマイナスポイントです。

 ⑮土地履歴:過去に田んぼだったり湿地だった土地は、土壌が良くないことが多く、将来的に家の傾きにもつながります。

8.業者買取価格の確認:最低成約価格として業者買取価格を抑えておきましょう。建蔽率・容積率によっては、業者買取価格が、一般購入希望者より高くなることもあります。

 【送付資料】業者に送付する必要のある資料です。

 ①・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ②住宅地図:物件の所在や周辺環境を確認するのに必要となります。

 ③公図・測量図:敷地分割案や建物プランを作成するのに必要となります。

 ④ガス管・上下水道台帳:ライフラインの整備費用を確認するのに必要となります。

9.・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

10.注意事項

 ①・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ②査定物件が路地状敷地である場合、通常の土地と比べて6割と査定される場合が多いです。

 ③国土調査がしてある地域の中には確定測量を行わなくても敷地の分割ができる場合があります。

 ④雨水について:・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑤擁壁について:古い大谷石等の擁壁の上から鉄筋の擁壁を作っている場合や、擁壁が地中で越境している場合、建築基準法に反しているブロック塀、検査済を受けていない地下車庫や擁壁等、注意しなければならない事項がたくさんあります。

 ⑥残置物:土地を販売する場合には、井戸や残置物、植栽の処理で意外に費用がかかることも多いので、誰が負担するのか契約前によく確認しましょう。

 ⑦・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑧高低測量:土地に法地がある場合は、造成費用等の算出のために必要となります。

 ⑨古家解体費用:1坪あたり3万円~5万円程度必要となります。

 ⑩地積更正登記:決済前に地積更正登記が必要となる場合があるので、契約前によく確認しましょう。

 ⑪・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑫地盤改良:・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑬深基礎:擁壁のやり直しを避けるため、擁壁に土圧をかけないように基礎を深くする(安息角に基礎を入れる)という方法があります。

 ⑭地中埋設物:・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・

 ⑮ライフラインの引き込み:土地を分割する場合など、分割後の土地についてライフラインを引き込む場合、前面道路の配管状況によっては工事費用が多額になる可能性があります。

 ⑯土壌汚染:元々クリーニング屋を営んでいた土地など、土壌汚染がある土地は、汚染された土の除去や盛土など多額の費用がかかる場合があるので注意が必要です。

 ⑰地中越境:地中に隣地の擁壁が埋まっている場合などは、擁壁の上に建物を建てることはできませんので注意が必要です。また、擁壁を将来やり直す場合も多額の費用がかかります。

 ⑱敷地分割への反対:特に旧分譲地においては、敷地が分割されてしまうことによって、これまでの住環境が変化してしまうことを避けるため、敷地の分割に反対する住民がいる場合もあります。そのような住民が隣に居る場合には敷地が分割できないので注意が必要です。

12.販売している土地の紹介先:土地の販売の場合は、マンションや戸建てと違って複数の販売チャンネルがあります。

 ①ハウスメーカー:ハウスメーカーが抱えている土地無し客に、物件情報が行き届くことによって、成約に繋げることができます。建物の請負契約の紹介料ももらえて一石二鳥です。

 ②建売業者:新築戸建ての再販用地として購入してもらうことが期待できます。

 ③コンビニ・車屋・介護施設運営会社等の事業者:土地の場合は、事業会社が社有地として購入することが期待できます。

 ④隣地:隣地は、一番買う可能性が高い見込み客と言えます。隣地は無理をしてでも買えという格言もあります。

 ⑤地主:近隣に地主がいる場合、販売物件は元々は地主が手放した土地の可能性もあります。当時理由があって手放した土地を地主が買い戻したいというケースもあります。

 ⑥医者・投資家:事業性が見込める土地では、特に医者や、投資家等からの購入申し込みが期待できます。

 ⑦アパート業者:建ぺい率や容積率が良い土地は、事業性が見込めるため、アパート業者が高い買取金額を出してくれる場合があります。

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