お客様から聞いた希望条件の物件を一通り案内し、気に入った物件がなければ、新しい物件が出てきた時に連絡するという形で物件探しが一時小康状態になってしまうことがあります。
その後、お客様の希望条件に合致する物件が出てきたからと連絡してみると別の物件を購入していたということがあります。どのような物件を買ったのか良く良く聞いてみると、当初聞いていた希望条件と全然違う物件を買っていたということがあります。
学区限定で探していたのに学区外を購入していた、マンションを探していたのに戸建てを購入していた、低い予算で探していたのに高い物件を購入していた、築浅の物件を探していたのに、築古のリノヴェーション物件を購入していた、等々枚挙に暇がありません。
営業マンの先入観をどれくらい排除出来て、様々な物件の情報が頭に入っているか、新着情報をどれだけ網羅できているかがポイントになります。
購入検討客を案内していると、100点満点ではないけど、80点~90点ぐらいの物件に出会うことがあります。お客様の中には、即決できない方がいらっしゃいます。
そのようなとき、時間が経ってからやっぱりあの物件が良いという形で気持ちが固まるお客様はまれです。通常は買わない理由を探し始めるか、もっと他に良い物件がないか探し始めます。営業マンとしてもその物件を買ってもらいたいという気持ちが強くお客様に決断してもらうまで待ってしまうことがありますが、何一つとして良いことはありません。
最悪のケースは他に気になっている物件があるも、その営業マンに他も見たいと言えず別の営業マンにお願いして見に行きそのままそこを購入してしまうというケースです。そのようなケースに対応できるようにお客様の背中を押すための自分なりの引き出しを持っておいたほうが良いです。
値段でまとめるのか、他のライバル客と煽って買わせるのか、月々の支払いで購入したほうがお得だと思わせるのか。もっと他に良い物件があるのでは思わせないだけの資料を用意できるか、営業マンとは別の視点でお客様は検討しているかもしれません。お客様自身となってどこまで真剣に対応できるのかがポイントになります。
インターネット経由でお問い合わせ頂いた無料机上査定書を送付する場合の例文
お客様
この度は、弊社無料査定にお問い合わせ頂きまして誠にありがとうございました。〇〇会社〇〇でございます。
先程、お電話をさせて頂きましたが、ご多忙中のことと思いメールにて失礼致します。
早速机上査定書を作成致しましたので、資料を送信致します。
査定書は、実際に室内を拝見していない机上のものでございますので、査定価格が上下する可能性もございます。室内を拝見して行う実査定も秘密厳守・無料にて行っておりますので、御遠慮なくお申し付け下さい。
ご不明な点がありましたらご連絡頂ければ幸甚でございます。
引き続き宜しくお願い申し上げます。
〇〇株式会社
〇〇様
拝啓 〇〇の候
〇〇会社の皆様におかれましては、益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。
さて、先日は〇〇の決済までのお手続きを頂き誠にありがとうございました。
〇〇様とのお取引きは今回が初めてだったのに係わらず契約から決済までの間で色々とあったのも良い経験になりました。
今回のお取引が最後まで出来たのも〇〇様の迅速な対応のおかげだと心より思いました。誠にありがとうございました。
弊社では〇〇線で引き続き鋭意営業活動中です。今回の取引きではご面倒をおかけしたことも多々あったことと存じますが、懲りずに宜しくお願い申し上げます。
この度は本当にありがとうございました。
書中をもちまして御礼申し上げます。
追伸:一段落もつきましたし一杯行きましょう。
敬具
所有不動産の売却活動を複数の不動産会社に依頼できる一般媒介契約で譲らないお客様もいらっしゃいます。
そんなときでも、一ヶ月、極端に言えば1週間でも良いから専属媒介契約を締結するよう働きかけましょう。売却不動産はたった1日で購入希望者が現れることもあります。
少ない期間での専属媒介契約でも一般媒介契約と異なり、確実に最悪でも片手分の仲介手数料を手にすることができます。
たった1週間でも専属媒介契約を締結するように働きかけましょう。