戸建を査定する場合には、まず土地の価格を算出し、次に建物自体の価格を算出する方法をとります。建物の価格を算出する場合は、ヒノキや特別な材料を使用していなければ、基本的には単純に坪単価と建坪数で算出するのが通常ですが、総額として検討することも忘れないようにしましょう。
1.土地価格を算出:まずは土地の価格を算出致します。
※査定土地を参照。
2.建物価格の算出:建坪数×標準坪単価と現価率で計算致します。
【計算例】:建物面積35坪×標準坪単価50万円×現価率(築5年経過した戸建の場合20分の15)=1,312万円
※一般的に不動産会社が戸建住宅を査定する場合、建築時より20年経過することで残存価値が無いものとして査定致します。
3.・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
4.新築戸建との比較:算出した土地と建物の額の合計が周辺の新築戸建の販売価格と比較して高額となる場合は、査定が間違っている可能性が高いです。
5.ハウスメーカーの標準坪単価
・スウェーデンハウス85万円・へーベルハウス80万円・住友林業:75万円・積水ハウス70万円・ミサワホーム65万円・住友不動産、大和ハウス60万円・建売メーカー50万円・タマホーム30万円
6.物件の特性を確認する
①・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
②注文住宅:建売住宅と異なり、注文住宅はしっかりと建てられているため、その分値段も高くなります。
③メンテナンス:物件のメンテナンスが定期的にされている物件は、築年数が経過していても評価することができます。特にヘーベルハウス等の定期メンテナンスは、保証もかけられることもあって安心です。
④二世帯住宅:二世帯住宅は坪数が大きいため、単純に査定すると値段が高くなってしまいますが、需要が少ないため、割り引いて査定したほうが良いです。
⑤・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
⑥水回り:水回りが2階にあると動線上不便を感じる人が多いため、マイナスポイントです。また、水回りをリフォームする場合には費用も高くなるため、その分を割り引いて査定しましょう。
⑦3階建:3階建ての家は建売で安普請であるとことが多いため、マイナスポイントです。
⑧工法:木造軸組(在来工法)と比べて2×4の方が建築費が高く、評価も上です。
⑨耐震性:戸建ては築20年を経過すると税制上の優遇措置がなくなってしまいますが、耐震性に問題がない建物は、耐震適合証明を取得することで優遇措置が使えます。耐震適合証明が取得できないような建物はマイナスポイントです。※耐震工事で取得することもできます。
⑩・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
⑪太陽光発電や省エネ構造を有する建物は、評価をあげましょう。
⑫建築部材について:多くの戸建を査定するとわかってきますが、建築部材の種類については、建売住宅と注文住宅では差がないのが一般的ですが、同じ部材でも品質に差がある場合が多いです。一般的に使われている部材は、屋根:スレート、外壁:サイディング、クロス:ビニールクロス、柱:ヒバ集成材。高価な部材を使っている場合は、日本瓦、無垢の部材、ひのき、布クロス等になります。
⑬雨漏り・シロアリ・給排水管の故障履歴:過去に不具合が生じてしまった戸建を気にするお客様は多いので、そのような履歴があった戸建ては要注意です。
7.持ち物リスト
①・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
②メジャー:駐車場のサイズを図ったり、土地の間口を調べる為に必要となります。
③水平器:建物の傾きの有無等を確認するために必要となります。
④バール:配管の越境の有無等を確認するためのマスを開けるために必要となります。
⑤スコップ:境界標を確認するために必要となります。
⑥水:地中に埋まっている境界票を洗い流して綺麗に写真に撮るために必要となります。
⑦草刈器・枝切りハサミ:境界標上に樹木の根が張っている場合もあります。
⑧カメラ:境界の写真を撮ったり、不具合のある箇所、後で物件について確認したい事項(屋外照明器具、塀、フェンス、庭石、植栽等)を撮っておきます。
⑨・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
8.注意事項
①・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
②ライフラインの整備費用が多額にならないか:水道管や排水管・ガス管が老朽化している場合は、その整備費用に多額の費用が必要となります。
③シロアリ・雨漏り・木部の腐食:建物の外見からはわからないところで、瑕疵が生じているのが戸建です。査定する場合は、瑕疵の有無についてよく確認する必要があります。特に蟻道・屋根裏の雨染み・コーキングの劣化状況・外壁の塗装状況・水回りの木部の状況を確認しましょう。
④水道管の種類:・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
⑤雨水の処理:雨水の処理については、地域によって異なり、宅内浸透・分流処理・合流処理の方式があります。特に施工がいい加減の場合に汚水と分流で処理しなければならないのに合流されている場合、是正費用が必要となってきます。
⑥水理計算:行き止まりの路地に面する家など、水道管本管の接続がよくないと、水圧の都合上蛇口の増設等が出来ない場合があるので要注意です。
⑦検査済証の有無:昭和や平成初期の戸建てだと検査済を取得していない場合があります(変更費用を節約するため)。検査済証がないことで建物(特に地下車庫・擁壁等)の安全性が確認できません。地下車庫を建物と一体ではなく、工作物として検査を受けている場合もあります。
⑧雨漏りの有無:・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
⑨湿気・結露の有無:湿気や結露が多い家は施工に不具合があることが多いので注意が必要です。
⑩災害危険区域内か否か:一見して災害危険区域ではない地域と思っても、スポットで指定されている場合もありますので注意しましょう。国交省HPのハザードマップ等での確認が必要です。
⑪越境の有無:植栽や埋設管・ブロック塀・軒裏・電線・擁壁等の越境がないか確認します。
⑫・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・
⑬増築未登記の有無:10㎡以上の増築は建築確認が必要となります。リフォーム会社の中には増築の建築確認がない場合リフォームをしない場合があります。銀行から増築登記を求められることがあります。また、遡って固定資産税が課税される場合があります。売主からヒアリングしたり、固定資産評価証明と登記簿謄本との照合をして確かめます。
⑭傾きの有無:家が傾いていると是正に多額の費用がかかります。
⑮床鳴りの有無:床を支える根太がヘタっています。まれにシロアリが原因の場合があります。
⑯・・・この内容はマニュアルに記載されています。・・・