お客様
平成28年 月 日
住所
不動産会社名
担当営業
TEL
拝啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。
先般より弊社登録のお客様に積極的に販売活動させて頂いておりましたが、ご紹介させて頂いた〇〇在住のお客様からご内見希望のお申し出があり、本日10:00にご案内させて頂いて前向きに検討して頂いていることはお電話でもお伝えさせて頂いたとおりでございます。
本物件の所在地が〇〇ということもあり、最初は前向きではなかったお客様も、「〇〇が近い」「築浅」「住環境良好」等強くアピールさせて頂いたところ、次第に気持ちが前向きとなり、条件さえ折り合えば(2,500万円で購入できるのであれば)是非ご購入したいとお申し出を頂ける状況にまで折衝することができました。これまでインターネットや他社の営業担当からは全くお問い合わせを頂けていない状況の中、ようやく具体的になったお客様ですので、価格を上げて頂けるよう交渉してご成約に結び付けたいと考えております。
しかしながらお客様からお申し出頂いた価格と現在の販売価格との間では価格差がありましたので、改めて現在の状況を下記のとおりまとめさせて頂きましたので、再度お客様とお打合せさせて頂き、今後の交渉を進めさせて頂ければ幸甚でございます。
1. 同マンション内の成約事例について
現在販売活動させて頂いている〇〇マンションでは、直近1年間で3件のお部屋に売出しがあり、下記のとおりご成約となっているという状況でございます。
【本物件】
・平成28年〇月〇日販売開始、2,999万円(48.55万円)、202号室、61.77㎡、西向き
【同マンション内の成約事例】
・平成27年〇月〇日、2,800万円(41.39万円)、102号室、67.64㎡、西向き
・平成28年〇月〇日、3,100万円(43.90万円)、503号室、70.61㎡、南西角部屋
・平成28年〇月〇日、3,100万円(43.90万円)、503号室、70.61㎡、南向き専用庭
同マンション内で売出しがあったお部屋は、上記のとおり1㎡当たり41.28万円から43.90万円の価格でご成約しています。
2.インターネットでの販売状況について
最近は、物件探しをインターネットで行うという方がほとんどです。
現時点でのインターネットの反響状況は下記のとおりです。経験上【物件詳細表示件数】が1日当たり10件程度あると、ご成約に近い状況となっていることが多いです。
【検索ヒット回数】:9,108(1日当たり193件)
インターネットサイトにおいて、お客様が例えば「〇〇駅徒歩15分以内」、「3,000万円以内」、「専有面積60㎡以上」等の条件を入力して、本物件が該当して表示された回数
【物件詳細表示件数】:96件(1日当たり2件程度)
検索ヒットの結果、表示された本物件について興味を持ったお客様が、詳細を知るためにクリックして室内写真や概要等を確認した回数。
現在、お客様の検索条件に合致していることを現す【検索ヒット件数】は1日当たり193件と高いものの、価格等の何らかの原因で1日2件程度しかお客様に興味を持たれていない状況です。
3.想定されるご購入希望者について
統計上、物件購入者様の8割は、近隣に住んでいる方です。本物件においても「〇〇地域に住んでいる方」「最寄駅が〇〇駅の方」「〇〇小学校区域の方」がご購入する可能性が高いものと存じます。近隣に住んでいる方は、同マンションのこれまでの販売事例をご存知であることが多く、相場より高い金額ではなかなかお問い合わせを頂けない反面、相場価格での売り出しであれば販売開始直後にご成約することも多いのが特徴です。相場価格より高い金額でご成約するのは、相場を知らない遠方居住者(特に都内に住んでいる方)が自分の住んでいる地域と比較して割安感を感じて購入するケースや、相場価格をよく知らずにご購入するケースが多いです。
現在、近隣にお住まいの方からはお問い合わせを頂けていない状況です。
4. 物件情報の鮮度について
最初の物件情報公開から1ヶ月程度が新着物件として最も物件鮮度が良い期間となります。各不動産仲介会社でも、登録客に新着情報として一斉に物件紹介をする期間でもあります。不動産を探しているお客様は、複数の不動産会社に物件紹介を依頼している方が多く、不動産会社は、新着情報を他社に先駆けてお客様に紹介することが鉄則となっているためです。
一ヶ月経過後は、他の新着情報が出てくることもあって物件情報の鮮度が低下するとともに、希望条件に合うお客様へのアプローチが概ね終了するため、積極的に不動産会社がお客様に紹介するという姿勢から、お客様からのお問い合わせを待つという状況に転じることになります。お客様の中には、このタイミングでチャレンジしていた販売価格を変更される方もいらっしゃいます。
販売開始後1ヶ月経過した現段階では、物件鮮度が低下しており、なかなか売れていない物件と認識されてしまっている可能性が高いです。
5. 弊社お客様のお申し出について
現在、弊社お客様が実際に現地を拝見して2,500万円での購入を希望されておりますが、これまでの同じマンション内での成約事例やインターネット等からのお問い合わせ状況から考慮すると、お客様のお気持ちや残っている住宅ローンの金額以外のところについては、お客様の希望されている価格についても全く的を外れた話を頂いているわけではございません。
当然、弊社ではお客様の立場に立って販売活動させて頂いておりますので、お客様の要望にお合わせ頂きたいと申し上げるつもりは毛頭ございません。しかしながらもしお客様が譲歩しても良いという部分がございますれば、お客様に鋭意交渉させて頂きたいと存じております。
お客様に販売価格について譲歩して頂ける余地があれば、是非お客様に鋭意交渉させてください。
6.購入意欲について
一般的に、購入検討者様の購入意欲は、物件の紹介を受けた時点がピークで、その後は、他の物件情報の新着情報がどんどん出てくることもあって、購入意欲が次第に低下してまいります。私の経験上、物件紹介を受けて金額の意思表示をしてから1ヶ月以内にご成約とならない場合、お客様はご縁がなかったものと気持ちが離れてしまい、他の物件の購入検討を始めてしまいます。
もし、弊社お客様が、お客様が「検討できる余地が全くないお客様」ということでなければ、ご成約の可能性を目指して鋭意交渉させて頂きたい所存でございます。
ご回答が長引いてしまう場合、折角の購入検討者様の気持ちが冷めてしまうことや他に割安の物件が販売されてしまい可能性もございます。
以上、ご多忙中のところ長文の提案書となり誠に恐縮でございますが、お目通し頂ければ幸甚でございます。宜しくお願い申し上げます。